シンクロニシティ主催者が語るフェス中止の裏側、オンラインフェスへの道(FJPodcastゲスト:SYNCHRONICITY 麻生潤)

フェスに特化したポッドキャスト番組『Festival Junkie Podcast』(MC:津田昌太朗)の5月16日配信回では、ゲストに「SYNCHRONICITY」主催者・麻生潤氏がリモート出演した。今回は番組内の、#SaveTheFestivalと題して日本全国のフェスの主催者に登場してもらうシリーズの第3弾。

番組前半は、中止の判断からオンラインフェス実施の裏側、後半では、オンラインフェスの詳細から現在実施中のクラウンドファンディングについて語ってもらったた。

一番難しいタイミングでの中止判断

残念ながら4月開催予定だったシンクロニシティは中止となり、その後どういうきっかけでオンラインフェスを開催することになったのか、また現在実施中のクラウドファンディングや麻生氏が描く今後の展望を聞いた。

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津田:中止になった経緯って教えてもらえますか?3月どう過ごされて、どう判断したのか。

麻生:3月って本当に難しい時期で、自分たちが一番難しい時期だったんじゃないかと思うんだけど、ライブハウスやフェスも中止になりはじめて、自分たちができるのかできないのか、春の一発目ということでみんな注目してて。

津田:シンクロニシティの動きを他のフェスの主催者も気にしていました。

麻生:めちゃくちゃ悩んだ。もちろん中止のことも考えつつ、他のフェスの主催者からも結構連絡がきて、みんな言うのは、「やってほしい」と。春の一発目が潰れたら、なし崩し的に潰れてしまうと。自分たちはやる前提で全力で準備を進めてきて、そういう中で、東京都や国の発表が積み重なる中で、これはできないと。告知がギリギリになってしまったのは申し訳ないのけど、シンクロニシティは関係者が多くて、制作チームやアーティストも150組くらいいるので、少し日にちが必要で、10日前くらいに発表しました。

津田:中止を発表してからアーティストがコメントを発信していました。CHAIなんて歌を歌っていましたもんね。

麻生:CHAI歌ってた!「はじめてのチュウ」の替え歌(笑)。あれは嬉しかった。[続]

クラファンのリターンはサロンメンバー!?

4月のリアルなフェスが開催への雲行きが怪しくなった時点で考え始めたというオンラインフェス。もともとは開催予定だった4月4日、5日に開催することも検討していたが、状況を踏まえて断念。現在詳細を詰めている最中というオンラインフェス、そして現在実施中のクラウドファンディングについても語ってくれた。

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津田:オンラインフェスについて、今どれくらいまで決まっているのですか?まだ日付も未定?

麻生:正直、ここではじめて言う話なんですが、もともと5月30日で押さえていたんです。でも無理だなと。もともと4月にやろうとしていたオンラインフェスと、今やろうとしているものはテーマが違っていて。5月の段階で人を集めるの難しいなと。

津田:自宅からアーティストが配信するのではなく、ライブハウスとかに集まってという形を想定していていいですか?

麻生:シンクロニシティのオンラインフェスはそうですね。もしかしたら、その手前で違う形のものやるかもしれないです。でも理想としてはライブハウスで、バンドが集まってやるというものですね。

津田:それは無観客で世界中に配信するという感じですよね?

麻生:そうですね。少なくてもバンドのメンバーとスタッフが集まって。今日程を見定めている段階です。それとともに内容を考えているところです。

津田:出演するアーティストは今年出演する予定だったアーティストがメインですか?

麻生:今年の出演していただく予定だったアーティストが、筋としてもそうだし、今のシンクロニシティをみてもらう意味でも大切なので、そこを中心に組みたいなと。ただそこだけじゃなくなると思うし、アーティストのスケジュールもあるので。

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津田:オンラインフェスをやることになって、今クラウドファンディングをやられています。麻生さんと乾杯できるとか笑顔が届くというリターンもあって(笑)。他にも面白いなと思ったのが、オンラインサロンのメンバーになれるっていうのがあって。

麻生:事前にSNSでアンケートを取ったんですよ。どんなリターンが面白いかどうかとか。そうしたらブッキングや運営MTGに参加したいとか、打ち上げに参加したいという声もあって。暗い状況の中であまり重くしたくないってのもあって、面白い、ポジティブなメニューも入れたくて。もともとオンラインサロンっていうのは、シンクロの限定のコンテンツを提供する場を作りたいってのもあって。

津田:限定の動画がみれるとか?

麻生:そうです。実は今年のシンクロニシティってもともとオンラインで配信しようと思っていたんです。

津田:それって発表されてましたっけ?

麻生:裏で仕込んでたんだけど、発表できず終っちゃって。日本はもちろん、中国も含めて配信しようとしていて、そういうコンテンツを配信する場をサロンを作ろうと思ってたんだけど、そこに今回のアンケートの意見を受けて、さらに積極的に参加してもらう場にしたくて、シンクロニシティの企画とかにも入ってもらって、活性化、参加してもらう場として機能したらいいなと。 …[続]

【番組情報】
番組名:『Festival Junkie Podcast』
配信日時:毎週金曜深夜配信
Spotifyページ

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