3年目を迎えたキャンプフェス「THE CAMP BOOK」主催者が語るフェスを続ける理由&今年のおすすめポイント

6月8日(土)・ 9日(日)に開催される「THE CAMP BOOK 2019」は、「Be-In CAMPus=共に学び・共に遊ぼう」を合言葉にみんなが交わる場所を作ることを目的に2017年に産声をあげたキャンプフェス。

3年目となる今年は、コンセプトはそのままに会場を長野県富士見高原リゾートに移して開催される。去年、一昨年と連続して開催場所を変えてきた「THE CAMP BOOK」だが、今年も最高のロケーションを見つけたと語ってくれたのは、主催者の樋口大貴さん。そんな樋口さんに、「THE CAMP BOOK」がはじまるきっかけから今後のビジョン、さらには新たな会場のおすすめポイントから今年の楽しみ方まで、直接お話を伺ってみました。

THE CAMP BOOK主催 樋口大貴氏


-今年で3度目の開催となる「THE CAMP BOOK」ですが、改めてどんなフェスか教えてもらえますか?

一言で言うと、キャンプと音楽が楽しめるピースフルなフェスです。音楽はもちろんですが、キッズエリアやワークショップも充実していて、大人も子どもも満足できるのが「THE CAMP BOOK」の特徴です。

-フェスで結婚式を挙げられるというのも特徴のひとつですよね。

そうですね。初年度にFestival Lifeでもその様子を取り上げてもらったのですが、「フェスで結婚式ができたら最高に気持ちいいのでは?」という思いつきからスタートして、野外ウェディングに特化したプランナーさんと出会い、実際にフェス会場内で結婚式を挙げました。今年もフェスで結婚したいカップルを募集しています!

フェスウェディングに直撃取材も!「THE CAMP BOOK 2017」来場者スナップ&会場レポート 

-主催のリペアさんは内装を手掛ける会社ということですが、そもそもなぜフェスをはじめることになったのですか?

リペアという会社は、建築業を生業としているんですが、たまたま社員にキャンプ好きが多かったんです。だから休みの日にキャンプをよくしていて、なんかこのノリでフェスとかできないかなって考えはじめて。

そんなときに、会社としても事業を多角化していこうというタイミングだったので、会社の代表に相談してみたんです。「フェスやってみないですか?」と正面突破で。でも代表は全然フェスとかキャンプへの興味がなくて、「フェスって集会?」みたいな感じでした(笑)。

-ある意味「集会」ですもんね(笑)。

あながち間違ってはないけど、なかなか伝わらなくて。ただ「建築以外で人が集まれる場所を作っていくことは意義のあることでは?」というロジックで、無理やり説得したんです。会社全体のブランディングということで、収益とかもあまり考えずにスタートさせてもらったという…。

-なんて寛大な会社!それから3年続いていると。

スタートさせてもらったのは本当にありがたかったのですが、特に初年度はお金の出どころなどで、他事業部含め、理解を得るのが難しかった。けれど去年は、50人ほどの社員が運営にも入ってくれて、徐々に会社内でも理解を得られてきたかなと。

-なかなか内装会社がフェスを手掛けることはないと思うのですが、フェスの現場でも現業の知識って生かされていたりするのですか?

もちろんです。ステージの装飾は仕事でつながっているデザイナーがやってくれていたり、統一した街並みのようなものをフェスの中に作ったりするのは、日々の仕事と同じ感覚ですね。あとその反対というか、フェスの方が本業に生きてくるようなことも起こっています。具体的に言うと、フェスを主催していることでリペアという会社のことを知ってくれて、新卒採用を受けてくれるということも増えています。

THE CAMP BOOKが目指すもの

-今年も場所を変えての開催になります。そのあたりの詳細は後半に教えてもらうとして、中長期的に「THE CAMP BOOK」が目指す方向などは決まっているのでしょうか?

「同じことをやらない」ということを意識しています。変えた方がいいこと、変わらない方がいいことを常に考えて、3年目を迎えました。まだまだやれることはたくさんあるので、このシーンに大きな波を作りたいですね。もっとやったことないことをやりたいし、現実的に動員も増やしていきたいと考えています。

-これから新しく企んでいることなどはあるのですか?

まだまだ検討段階ですが、今後はライブハウスなどでのイベントもやっていけたらいいなと思っています。単なるイベントではなくて、リペアらしい色を持ちながら、面白い場所と内容で、1年に一度の「THE CAMP BOOK」につながるようなことを定期的にできたらと考えていて、いろいろと構想を練っています。

-「THE CAMP BOOK」のように、今までフェスをやってこなかった人や組織がフェスを開催することについてはどう思いますか?

異業種から参入することで、いろんなことが巻き起こったり、これまでなかったコラボができたりということもあるので、どんどん入ってくればいいと思います。ただ現時点でフェスの数も多くなってきているというのも事実なので、強みというか、色みたいなものがちゃんとあるフェスじゃないと難しいと思いますね。「THE CAMP BOOK」としても、しっかりとそこを作っていけるように頑張りたいです。

-そういう点で影響を受けているフェスはありますか?

個人的には一番好きなのは、「橋の下音楽祭」。建築的観点から見ると、和の祭りって感じの作りになっていて、何より世界観が圧倒的にすごい。フリーフェスなのに、あそこまでの非日常な空間が作れるのが本当にすごいですよね。「THE CAMP BOOK」もそういった、自分たちなりの色を出して、いろんな人が集まってくれる場所になれたらなと。

そういう意味で、はじめにうちの代表が言っていた「集会」という表現は間違ってなかったのかもしれないですね(笑)。同じ思いの人が集えるところであり、自分が表現できる場所。フェスは、そういう大きなエネルギーを体験できる場所だと思うので。

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THE CAMP BOOK 2019

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