中止になったフェスの主催者がリアルな裏側を語る(FJPodcastゲスト:hoshioto 藤井裕士)

フェスに特化したポッドキャスト番組『Festival Junkie Podcast』(MC:津田昌太朗)の4月26日配信回では、ゲストに岡山のキャンプフェス「hoshito」主催者・藤井裕士氏がリモート出演した。今回は番組内の、#SaveTheFestivalと題して日本全国のフェスの主催者に登場してもらうシリーズの第1弾。

番組前半は、残念ながら中止となった「hoshioto」の中止の決断のタイミングや実際にかかる費用やリスクなど、なかなか聞くことのできないリアルなフェスの裏側について。後半では現在実施中のファンディングや来年の開催に向けた想いを語ってくれた。

フェスが中止になるということ

残念ながら5月開催予定だった今年の「hoshioto」は中止に。番組前半では、インディペンデントなフェスの主催者としてどういう想いで、どう決断したのかを赤裸々に語ってくれた藤井氏。

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津田:2012年からはじまって、今まで「hoshioto」が開催されなかったことはないですよね?

藤井:ないです。いろんな危機はあったけど、「hoshioto」は5月の末なので、西日本豪雨(2018年7月)の際も影響はなくて。

津田:フェスひとつが中止になることって本当にとんでもないことじゃないですか。お金も、人も、アーティストも、地元の人も。どういう流れでフェスが中止になったというか、色々聞きたいなと。2月くらいから影響が出始めたと思うんですが。

藤井:一番最初に「OTO TO TABI」のフェスが中止を発表したじゃないですか。結構あれは衝撃的で。

津田:北海道の「OTO TO TABI」がフェスとしては一番早かったです。

藤井:それは2月末だったけど、自分らはどうなんだって考えたときに、まだそのときは全然ポジティブで。5月末だからまだまだと思っていたら、状況が全然好転しなくて。3月中旬のオリンピック延期くらいから、これはやばいなと。

津田:他のフェスの中止より、オリンピックだったんですね。

藤井::最初はオリンピックですね。あと自分の中で、自分が目安にしてたフェスが二つあって、4月末の「アラバキ」と5月上旬の「ビバラ」。それでアラバキが中止発表になったくらいのときに、6月の「頂」も中止を発表して、福岡の「サークル」も中止になったのを見て、これはできないなと思って。

津田:なるほど。他のフェスの動きは気になりますね。

藤井:あとうちのイベントは手作りなので、スタッフが県外からも集まってくれるけれど、外出自粛で行けないという。病院で働いているスタッフがそういうのに行かないでくれみたいなこともあって。人が集まらないなら準備ができないし、ベストなものができないなという…[続]

クラウドファンディングがスタート

番組後半では現在実施中のファンディングの詳細や来年の開催に向けた想い、さらに「今後どういったフェスが生き残っていくのか」という主催者目線での意見も。

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藤井:クラウドファンディングは過去4回やらせてもらってて、最初難しい感じがするけど、僕らはインディペンデントなフェスティバルで、お客さんがスポンサーがという感じでずっとやってきてるから、今回もクラウドファンディングという形がわかりやすいかなと。

津田:使用用途が明確になっていますよね。広めるためのクラファンではなくて、どう来年に向けてやっていくかという。

藤井:今回は切実に資金がないんで、正直に言おうかなと。それが「hoshioto」らしいというか。

津田:クラウドファンディングのリターンに藤井さんと飲めるというのもありますね(笑)

藤井:おもしろいかなと(笑)。[続]

【番組情報】
番組名:『Festival Junkie Podcast』
配信日時:毎週金曜深夜配信
Spotifyページ

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フェス主催者インタビュー | hoshioto(岡山・井原市)

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