「FUJI ROCK FESTIVAL」(以下、フジロック)がきっかけで、今や週末は山で過ごすことが多くなってしまった登山女子がお届けするアウトドアギアシリーズ。今回は「足下篇」ということで、野外フェスで最も大事といっても過言ではない、”靴”について紹介したいと思います。
野外フェスには、水たまりや泥沼など、屋内のライブハウスと違い、足元にトラップがたくさん潜んでいます。「お気に入りの白いキャンパス生地のスニーカーを履いていったら、真っ黒でドロドロに…足元が冷えてテンションだけでなく体調も悪くなってきた…」なんてことにならないように、初めての野外フェスでも快適に過ごせる、足元を検証します。
フジロッカー御用達!やっぱりフェスは登山靴が一番!?
野外フェスの先駆けであるフジロックは、朝と夜で10度以上も異なる気温、変わりやすい山の天気、暴風雨の中でのライブ…文字にしてみると過酷ですが、そんな環境もものともしないフジロッカーの足元の定番のひとつが、登山靴。山岳部顔負けの本格的な革を使用したものや、Gore-tex(ゴアテック)を使用したものは、大雨や泥だらけの環境の中でも、快適に過ごすことができます。
一見悪いところがなさそうな登山靴ですが、靴底が固いものだと、アスファルトや砂利道といった堅い地面との相性が良いとは言えません。過酷と言われているフジロックでも、実はステージ間の道は割と整備されています。ステージ間を移動することが多い場合、底の堅い靴を履くと、知らず知らずのうちに足に疲労が蓄積されていきます。また、足に合っていないものを選んでしまうと、負担も大きくなります。楽しみにしていたヘッドライナーなのに足が痛くて集中できず、後から「あれ?何演奏してたんだっけ?」なんてことになりかねません。野外フェスで登山靴を選ぶ場合は、性能の良い本格的な登山靴よりも、靴底が柔らかく、靴そのものが軽い入門モデルの物を選びましょう。そしてなにより、自分の足にしっかりフィットするものを選んでください。
メリット:多少の雨でも問題なし
デメリット:足にあわないものを選ぶと逆に辛い/少し重い
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やっぱり動きやすい!スニーカー
「SUMMER SONIC」や「ROCK IN JAPAN FESTIVAL」などのフェスで足元を一番彩っているのは、やっぱりスニーカーです。とはいえ、キャンパス生地や布地のスニーカーは雨や汚れに弱く、一度水没すると乾かすのは難しく、残りの期間を不快な気分で過ごすことになります。スニーカーは、スポーツメーカーのランニングシューズやアウトドアメーカーのスニーカーがおすすめです。
ランニングシューズは、膝の負担を軽減するために靴底にクッションが施されており、飛び跳ねたり、踊ったりする場合に一番足への負担が少ない靴です。防水の機能はありませんが、最近のランニングシューズは速乾性の素材を使っていることが多く、濡れても比較的早く乾きます。
もうひとつのおすすめは、アウトドア向けのスニーカー。キャンプやBBQなどの野外活動、軽いハイキング向けのモデルのものです。底がタウン用のスニーカーよりも厚く、滑りにくい素材を採用しており、多少の撥水機能や、汚れに強い生地が使われています。ちょっと荒れた場所でも問題なく使えます。ただし、あくまでも撥水(水をはじく)だけなので、大雨の中での長時間の活動や、水たまりに入り込んでしまうと靴内に浸水します。事前に防水スプレーをかけておくことをおすすめします。
メリット:とにかく歩きやすい
デメリット:雨に弱い/普段使いのものだと汚れて使えなくなることも
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楽で手軽なサンダル
どうせ濡れるなら濡れてもいい靴にすればいいじゃん!そう、サンダルです。野外フェスでは長時間歩き、時には走りだすことや、ライブ中に飛び跳ねることもあるので、ビーチサンダルではなく、足首にストラップがあり、しっかり固定できるタイプの物を選択してください。
ただ、怪我や靴ずれ防止に、靴下を履くことをお忘れなく。多めに持っていき、汚れた際には小まめに履きかえると快適です。またサンダルの定番の一つ、クロックスの製品は靴底に溝がほとんどないため、木道や、ツルツルした石の上などでは滑りやすいことも。キャンプサイトや宿でのちょっとした移動に使うのをオススメします。
メリット:履いたり脱いだりが楽/涼しい
デメリット:ライブ中に踏まれる/雨だと滑りやすい/足元が冷える/虫に刺されやすい
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野外フェスの優秀靴、長靴!
どんな気候にも対応可能なのが長靴です。みんなが避けて通る水たまりや泥んこの中もブルドーザーのようにガツガツ進めます。また、水で流すだけで汚れがすぐ落ちるので、使った後のお手入れもとっても楽々!しかも登山靴やスニーカーよりリーズナブルなことが多いので、フェス用にまず1足靴を買わなければという方は機能的な長靴をおすすめします。足が濡れないだけで、体力の消耗が全然違います。とはいえ、晴れている日は長靴の中は蒸れるので不快に感じることも。最近は丈の長さを調整出来る長靴(Colombiaや野鳥の会など)や、短いサイズのものもあるので、チェックしてみてください。
フジロックや朝霧JAMのようなガッツリアウトドアのフェスに行く際に、どうしても1足だけ買うとすれば、断然長靴をおすすめします。しかし、気候が著しく変わる野外フェスだと、どの靴もメリット、デメリットがあります。天気予報や、当日の天気に合わせて、「登山靴+サンダル」や、「スニーカー+長靴」など、数種類を使い別けるのが一番快適に過ごせるコツかもしれません。足元が快適でないと楽しいライブにも集中できないので、この記事を参考にぜひ自分にあった靴を探してみて下さい。
メリット:悪天候も全く気にしないで歩ける
デメリット:蒸れる/荷物としても持ってくるのが重い
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text by Rie Ishii