【ライブレポート】サカナクション @ SWEET LOVE SHOWER 2017

2日目のLAKESIDE STAGEの最終アクトとして登場したのは、今年メジャー・デビュー10周年を迎えたサカナクション。彼らはこれまで何度も大型フェスティバルのヘッドライナーを務めてきたが、今年は「SWEET LOVE SHOWER」のヘッドライナーを務める。

最大規模のLAKESIDE STAGEは開演前から彼らを待ちわびた大観衆で埋め尽くされ、客電が落ちると観客が一斉に両手で「サカナトライブ」を意味する△を作る。そこにメンバーが登場し、山口一郎が開口一番「どうも、僕たち私たちサカナクションです!」と伝えて「新宝島」でライブをスタート。序盤から「アルクアラウンド」「三日月サンセット」など、多彩なビートやグルーヴで観客を踊らせていく。しかし本番はここから。そのアウトロが徐々に四つ打ちになり、山口一郎が「SWEET LOVE SHOWER! みんな楽しんでますか? 自由に踊れますか!?」と観客に語り掛けると、彼がギターを置いてステージ上を飛び跳ね、観客のボルテージも一気に最高潮に! そのままインストゥルメンタルのジャム・パートに移行し、ベース、キーボード、ギター、ドラムがそれぞれソロ・パートを披露して「SORATO」に繋ぐと、メンバーが機材を前に横一列に並ぶ恒例のクラブ・セットがはじまっていく。

終盤は「準備はいいか、いくぜ!」と声をかけて、クラブ・セットのまま「ミュージック」へ。ここでもド派手な四つ打ちが鳴り響き、気づけば会場は巨大レイヴのようだ。バンドとしての魅力とクラブ・アクトとしての魅力をひとつのセットの中で切り替え、ライブにダイナミズムを生む彼らの演出に、会場後方の観客までが興奮を隠せないような雰囲気で包まれていく。そして途中照明が全て消えると、曲の後半からはふたたびバンド編成へ。「みなさんまだまだ踊れますかー!?」と観客を煽った次の「アイデンティティ」ではイントロから大合唱が巻き起こる。本編最後はそのアウトロに割り込む形ではじまった「多分、風。」。DJセットのようにすべてのパートを繋ぎ、その中で2つの形態を自由に切り替える、サカナクションならではのセットで本編を終えた。

アンコールはバンドのメジャーデビュー10周年を記念した企画でファンが人気投票で1位に選んだ「目が明く藍色」。神々しさすら感じる壮大な演奏が終わると、この日一番の大歓声が会場全体を包む。終演後は山口一郎が「写真撮っていいですか?」とスマートフォンを観客に向け、ステージを降りた瞬間に何発もの花火が夜空に打ち上げられる。1曲目から最後まで、360°すべての要素が観客の熱狂を引き出していくような、堂々の熱演で2日目を締めくくった。

LIVE PHOTO

Text by 杉山仁
Photo by 岸田哲平

サカナクション @SWEET LOVE SHOWER 2017
8/26(Sat)19:35〜 @LAKESIDE STAGE

SPACE SHOWER SWEET LOVE SHOWER 2017

日程:2017年 8/25(金) – 27日(日)
場所:山梨 山中湖交流プラザきらら
公式サイト:https://www.sweetloveshower.com/
公式インスタグラム:https://www.instagram.com/spaceshower_sweetloveshower/

SWEET LOVE SHOWER 2017
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