奥浜レイラのフェスコラムvol.5 | 今年のサマソニで押さえておきたい10曲

フジロックが終わり、大きな喪失感と重たい身体を抱えたみなさま、こんにちは。毎年、最終日にエントランスに掲げられる「SEE YOU IN 20XX!!」を見るとなんであんなに淋しい気持ちになるんでしょうね。エクスクラメーションマークもついてテンション高めに送り出してくれているのに…。

来年の開催日に向けてのカウントダウンも早々に始まっているかと思いますが、わたしたちには次の楽しみがあるじゃないですか!そうです、サマーソニック(以下、サマソニ)はもうすぐそこ!というわけで、今回はサマソニ出演アクトから厳選して選曲していきます。今年のサマソニ、曲を選ぶのが本当に難しい。観たいアーティスト、聴きたい曲が多すぎる。注目アクトが多くて「切り口どうしよう?」と悩んだ結果、リスナーとして純粋にサマソニのステージで聴きたい10曲に絞りました。独断と偏見によるセレクト、どうぞお付き合いくださいませ。

サマソニの情報をすっ飛ばしちゃいましたが、今年の日程は8月18日と19日。場所は例年通り、東京はZOZOマリンスタジアムと幕張メッセ、大阪は舞州スポーツアイランドで開催です。なお、この記事の中では東京会場のステージ、日時で表記しますのでご了承ください。

奥浜レイラが選ぶサマソニで聴きたい10曲

Chance the Rapper ft. 2 Chainz & Lil Wayne / No Problem

最前線のエッジの効いた、なおかつこの激動の音楽シーンにおいて台風の目になっているアーティストを紹介してくれるというのがサマソニの醍醐味のひとつですが、今年その筆頭になるのがChance The Rapper。昨年のアメリカのフェスでは、初出演にも関わらず最多のヘッドライナーを務めた彼がついに日本のステージに!個人的には昨年のアメリカのボナルーで初めて彼を観たのですが、10代から60代くらいの幅広い世代を虜にする国民性とアイドル性を目の当たりにしました。クワイアを携え、ゴスペル・サウンドを響かせたポジティブなパフォーマンスに胸がジーンとあたたかくなったのを覚えています。日本ではどんなステージになるのかしら。

Portugal. The Man / Feel It Still

今年のグラミー賞で最優秀ポップ・パフォーマンスを獲得したアラスカのサイケ・オルタナロック・アクトPortugal.The Manも必見。今年のコーチェラでは三番手としてメインステージを盛り上げたバンドを、ソニックステージの規模で観られるのは貴重。大ヒットの自曲で観客を掴みながら、ロック史に輝く名曲を挟んでくる熱いライヴに定評がある彼ら。最新のアメリカ「ロラパルーザ」のライヴでもビートルズの「I Want You」をマッシュアップしていましたが、パフォーマンスが本当にクール。アンセム「Feel It Still」はぜひチェックを!

Cardi B, Bad Bunny & J Balvin / I Like It

さらに、今アメリカの音楽シーンのキーワードになっているラテン・ポップス界のスーパースターJ Balvinも、ぜひ観ておきたい。「Mi Gente(ミ ヘンテ)」が全米No.1など立て続けに世界的ヒットを飛ばしているし、ダディ・ヤンキーのヒット直撃世代としては(なにその世代)もうずっと腰を振る準備はできているぜ!

Tame Impala / Elephant

Tame Impalaも今回の出演が発表されたとき、飛び上がって喜んだアクト。前回のサマソニは2009年、このときが初来日。その後発表されたアルバムでグラミー賞に度々名前が挙がるなど、すっかりキャリアアップして帰ってきます!めくるめくサイケデリックサウンドで、現実からトリップしたい。

Friendly Fires / Paris

そして活動休止を経て4月にカムバックしたFriendly Firesも久しぶりの来日!過去にもサマソニの観客をがっちり掴んでいる彼らの、キラキラでグルーヴィーなステージは絶対に見逃せない。

Tom Misch / Lost In Paris (feat. GoldLink)

日本でも注目を浴びている20歳の天才シンガー・ソングライターTom Mischはビーチステージというロケーションも楽しみ。今年もコーチェラでは、シャレオツな音源以上にファンキーで肉体的、ストイックなパフォーマンスで踊らせてくれました。サマソニもすごいことになりそう。

Paramore / Hard Times

2009年以来のサマソニになるParamoreは、エモやパンクの枠組みを超えたニューウェイヴ/ポップな新作が、過去の大ヒット「Misery Business」などとどう混ざり合うのか?ニューモードの彼女たちを歓迎したい。

St. Vincent / Fast Slow Disco

昨年のサマソニ深夜の「ホステス・クラブ・オールナイター」では、たったひとりで観客の熱視線を集めたアート・ロックの女王St.Vincentもマストで!鮮烈でアーティスティック、それでいてポップ。ギターを弾きまくる彼女から今年も目が離せなくなること必至。

Marshmello ft. Khalid / Silence

それから深夜帯の「ソニックマニア」にも出演するMARSHMELLOも、楽しみにしているアクトのひとつ。わたしの音楽的嗜好を知ってくださっている方は意外に思うかもしれませんが、彼の作るメロディは琴線に触れるんです。EDMの分岐点、ポストEDMの先端。個人的にも今回が初めてのマシュメロ体験になります。期待大!

BECK / Up All Night

2日目のBECKも、今のモードでのツアーを経て脂ののりきったタイミングで日本に戻ってくる!しかも17年ぶりのサマソニヘッドライナーとして!最高にダンサブルなアルバム『Colors』を引っさげて、ヘッドライナーとしてフィナーレに相応しいごきげんなポップ・ショーを用意してくれているに違いないので、それを観ずしてサマソニを終えるのは損!ラストに上がるはずの花火も楽しみに、マリンステージでお祭りを満喫しましょう!

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それから1日目のヘッドライナー、ノエル兄さんやシャーラタンズも90’sUKファンとしては外せないし、Pale Waves、Billie Eilish、Rex Orange Countyなどなどニューカマーも絶対観たいし、昨年のフジロックでの渋かっこいいステージが忘れられないQueens Of The Stone Ageにもまた会いたいし…。

そして忘れてはならないのがサマソニ前夜に東京のみで開催されるオールナイトイベント「ソニックマニア」!こちらもすごい顔ぶれなのです。まずは、これまでのサマソニでも伝説を残しているNINE INCH NAILS(特に2009年の雷雨の中で起こったドラマは忘れられません)がソニマニに登場!続いて、新作製作中と語っているMY BLOODY VALENTINEが約5年ぶりとなる日本のステージで“マイブラの現在”をみせてくれるはず!深夜+ノイズの洪水=最高!見どころはまだまだあって、FLYING LOTUSが主宰する人気レーベル〈Brainfeeder〉がステージをまるまるプロデュースするそうですし、CORNELIUS、電気グルーヴ、さらに今世界を席巻している覆面プロデューサーMARSHMELLOも、となるとこれはもう寝てなんていられないでしょ。ちょっと考えただけでも息が上がるラインナップです。

と、尽きないですが身体はひとつなのでこの猛暑に十分気をつけながら無理をしないで、自分なりのサマソニの楽しみ方、ベストアクトを見つけましょう。ちなみに、わたしは今年も2日目は屋内のマウンテンステージでMCをしています。その合間をぬってライヴを観まくっている予定!見かけたら声かけてくださいね。

SUMMER SONIC 2018 TOKYO

奥浜レイラ
2006年より日本テレビ『ズームイン!!SUPER』レポーターとして活動開始。その後スペースシャワーTVやテレビ神奈川、bayfmなどでVJ・DJとして洋楽を紹介。2008年からはサマーソニックのステージMCを担当し、プライベートでも国内外のフェスに足を運ぶ。映画ファンで、観客として舞台挨拶の司会者として映画と毎日関わっている。ヴィンテージショップが好き。

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