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フェスな人011 | 葛原信太郎 (アースガーデン編集長)

フェスで見かけたあんな人やこんな人、有名無名問わず最高に楽しんでいる(=フェスってる)人たちにインタビューする「フェスな人」。今回は、アースガーデン編集長を務め、「FUJI ROCK FESTIVAL」や「朝霧JAM」をはじめとしたフェスの運営にも関わっている葛原信太郎さんにお話を伺いました。フェスシーンに欠かすことのできないアースガーデンの話から、今年のフジロックの楽しみ方まで、フジロック開催前の忙しい時期にも関わらず、話を聞かせてくれました。

アースガーデン編集長・葛原信太郎さんにインタビュー

photo:SaikoCamera

-葛原さんの現在のお仕事を教えてもらってもいいですか?

アースガーデンに所属するまでのことから話すと、そもそもアースガーデンの主催するイベントの出店者だったんです。友人と雑貨屋さんをはじめて、そのお店で「earth garden」や「ap bank fes」といったフェスに出店していました。とても楽しかったんですが、本当にバカだったので、お金のことなんも考えてなくて。とにかく始めちゃったんです。

-若者ならではの勢いですね。

ぼくらが大学の頃、高橋歩さんの本が流行っていたんです。それに影響されて「とにかく一歩踏み出そう!」が正義みたいな。始めたはいいものの、どうにもこうにもいかなくて、1年経ったころにはだいぶ疲弊していて。そのころに、今でもアースガーデンで一緒に仕事をしているスタッフから「編集の仕事ならあるけど、やってみる?」と聞かれたんです。アースガーデンでは、フリーペーパーとウェブマガジンを運営しているのですが、ちょうど編集長が退職してスタッフがいないと。

-編集の仕事からのスタートだったんですね。

編集の仕事なんて、全くわからないただの素人だったんですけど、わらをも縋る気持ちで飛びつきました。2011年の2月ごろですね。そのあと、すぐに東日本大震災が起きて、アースガーデンの中から社会が動いていくのを実感しながら仕事をしていくことになりました。

-そもそもアースガーデンとはどんなことをやっている会社なのですか?

アースガーデンというのは、オーガニック&エコロジーをテーマにした野外フェスの制作オフィスです。代々木公園でのシーズンごとのコミュニティフェス「earth garden」や、山梨県道志村でのキャンプフェス「Natural High!」など、主催の野外フェスもありますが、例えば「FUJI ROCK FESTIVAL」のアヴァロンエリアの出店のとりまとめ、「GO OUT JAMBOREE」、「GO OUT CAMP」の運営全般、「朝霧JAM」のムーンシャインエリアのマーケットエリアの管理など、1年中、野外フェスの現場に赴いています。

-どのフェスに行ってもお会いできるくらいの印象です(笑)

広告・クリエイティブの会社が、その延長上にあるイベント運営も行っているとか、ライブ制作の会社が大きなフェスをやるとか、そういうのはたくさんありますが、常勤の人数が4〜5人で野外フェスを専門にやっているイベント会社というのは、アースガーデンくらいしかないんじゃないですかね。最近だと、企業の社内イベントの制作なんかもやりますし、野外フェスの協賛ブースの運営とかもやってます。

-そしてフリーペーパーですよね?

はい。ウェブマガジンとフリーペーパーを運営していて、ぼくは主にここの担当です。イベントと読み物をつなげて、プロモーションのお手伝いをするなんて、広告会社的なところもあります。

-入社してからはどんなキャリアを?

2011年の2月に入社して、もう、そうりゃあ大変な毎日でした。自分は、基本は軟弱、意気地なし、負けず嫌いじゃない、体育会系怖い、みたいな人間だし、入った頃はホントに学生に毛が生えたくらいだったんで、もうどうしょうもないダメ人間で。編集が主な担当なのですが、小さなオフィスなので野外フェスの現場にも行くし、原稿も書くし、写真もとるし、大きな車も運転するし、キャンプするし、テント立てるし…と未知なことだらけでした。

-フェスは当初は専門分野ではなかったんですね。

野外フェスの現場の体育会系な雰囲気が怖くて、怖くて。一番はじめの野外フェスの現場では、最終日にストレス性の急性胃腸炎になりました(笑)。仕事のしの字も分からない、段取り悪く、経験値も圧倒的に少なくて、色んな諸先輩方に迷惑をかけながら、どうにかこうにか仕事を覚えていきました。特に「GO OUT JAMBOREE」や「ap bank fes」には本当に感謝しています。この2つは自分の中でも大きな担当をもっていたんですが、規模も大きく、求められるレベルも高い。仕事ができない自分が悔しくて、そんな自分を指導してくれた先輩がいて、なんとか、本当になんとか、仕事ができるようになったという感じです。

-「フェス」と「編集」を並行しながらという感じだったんですね。

そうですね。野外フェスの現場の仕事も覚えつつ、これも全く経験のない編集の仕事。アースガーデンの代表はライターとしての仕事の経験もある人なので、代表の取材に同行しながらインタビューのいろはを覚え、デザイナーさんとのやり取りの中で、イラレやデータの処理などを覚え、あとはいっぱい本を読んで文章の書き方を練習し…これもどうにかこうにか、編集長と名乗っても恥ずかしくないようになれたかなと。そんな生活のなかで、2015年末に、区切りをつけました。アースガーデンを退職して、フリーランスになったんです。

-現在は2拠点で活動されているんですよね?

今は、実家のある横浜と札幌の2拠点居住で仕事をしています。アースガーデンの仕事はイベントの仕事を減らしながら引き続きやりつつ、札幌で広告制作をしている夫婦ユニット「暮らしかた冒険家」のスタッフとして、編集やSNSやメルマガの運営などもやっています。

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